誰がロッカーを開けたんだ

2012.02.08

お前の醜さでこっちの命が汚れてしまう。鏡をみろよ、本当にお前はひどい。そうだ。実はお前たちが子供の時に一度会ったことがある。命はその後、どのように育つたかを見届けようと思った。それが父親と口論になった。もう来ないでくれだと?よく言うよ。だから真実を教えてあげたのさ」「何?」「お前たちの受精卵は私の精子を使ったものだ」私は絶句した。そして動物みたいに低く唸った。「聞こえなかったか?」「もうひと組の夫婦はそれを知っているの?あの人たちは私たちの誕生を祝福してくれたんだよ。どうしてそんなにひどいことするの?黙っておけばいいじゃない。あなたのしたことだけがひどいんじゃなくて、告白したことも本当にひどいことよ。今、私が聞いたという事実がとてもひどいと私は思う。言わばバイオテクノロジー・レイプよ」「精子が使い物にならなかったんだ」「気が狂っている。あなたは本当に出来の悪い神様だわ」「神様っていうのは人にとっていつもやっかいなことをするものさ」いつの間にか片隅にあるロッカーの扉が開いているのが見える。そのなかには大きなゴルフーバックが置いてあるのが見える。誰がロッカーを開けたんだろう?あの腐った麻薬中毒のおばさんだろうか?おばさんはこの光景をどこかで見ているんだろうか?これから私がすることも見てくれるのだろうか。月として、影として生きる私がする最悪なことを。今日のために学習してきたことがある。相手が自分より力があったとしてもちゃんと倒せる方法があるのだ。身動きを取れなくして首を絞めるのだ。私は医者を合気道の技で倒して、首に手を回した。喉がヘンな音でなった。医者は最初、抵抗しようとして暴れるが私は力を緩めなかった。医者の目からは涙が流れる。でもそれは目薬かもしれない。医者は本当はその気になれば私の手を振り解けたかもしれない。しかし私の罪を受け入れるように途中から抵抗しなくなった。私は出来損ないの子供であるし、医者も出来損ないの神様なのだ。少なくとも私にはそのように感じられた。そして静かになると、彼の流した涙をハンカチで拭いた。