市町村の合併が進み、自治体の数が減った「平成の大合併」。2004年には全国に3100あった市町村は、2006年には1820、2009年には1778まで減少した。市町村合併は、財政の厳しい市町村が、一緒になることでお互いに補ったり、より効率的な行政を行ったりすることに狙いがあった。でも、合併してみたら、「役場が統廃合されて不便になった」「合併に乗じて手数料が値上げになった」など、住民の不満も強い。何より、住民がいちばん戸惑っているのは、これまで自分の住む町のルールが、突然、変わることにある。市町村はそれぞれ、独自のルールを決めていることが多い。「互換性」に欠けるのだ。ごみもその例外ではなく、合併後遺症とも言える状況があちこちで起きている。日本では、どんな種類のごみをどのように分別し、その後、どう処理するかは、市町村がばらばらに決めて行っている。転勤で引っ越しした住民は、役所に行くと、まず、ごみ収集のカレンダーをもらい、頭にたたきこむ。たとえば、プラスチックごみといっても、〈可燃ごみ〉にしている町と、〈不燃ごみ〉にしている町がある。おまけに、プラスチックごみのなかでも、容器包装だけ〈資源ごみ〉に分別するよう求めるところもある。収集の回数も、週に1回だったり、2回だったり。一通り覚えるのにかなり苦労するものだ。